シンプルで強力なファイル共有ソリューションを選ぶのは難しいので、意思決定にお役に立つように比較ポイントをいくつかご紹介します。本記事でFiles.comとSFTP To Goの違いをみてみましょう。
今回の比較では、SFTP To GoとFiles.comの比較ポイントをチェックしていきます。両者についてざっくり言うと、Files.comは素晴らしいファイル共有ソリューションですが、SFTP To Goはさらにシンプルかつ経済的で開発者や自動化を求める人に最適なオプションです。
自分のニーズに合った、安全なクラウドストレージを備えたファイル共有ソリューションを探していると、最大手の1つであるFiles.comに辿り着くことが多いと思います。彼らの製品を過小評価しているわけではありませんし、その製品が優れていることにも異論はありませんが、一旦立ち止まって選択肢について考えてみることをお勧めします。ご存知のように、モノは大きければいいというわけではなく、使う人やその人が何を必要としているかによって全く違ってきます。
中小企業やエンタープライズ企業で、シンプルさと自動化に焦点を当てた安全なクラウドストレージソリューションをお探しなら、SFTP To Goは間違いなくピッタリです。では、製品比較をしていきましょう。
SFTP To Goの背後にあるCrazy Ant Labsは、2019年に設立され、以来、デベロッパーとテク企業の負担軽減に必要なアプリの構築に完全に集中しています。SFTP To Goは、スケール、シンプルさ、そして特にセキュリティを優先し、世界中で800人以上の顧客に愛用されています。Files.comは2009年に設立され、ファイル共有アプリにのみ焦点を当てており、DropboxやWeTransferに代わる、より企業環境や大企業に適した安全なアプリケーションを作ることを目的としていました。
安全第一
SFTP To GoとFiles.com は両者とも ストレージ層としてAmazon S3 を使っています。Amazon S3 は、99.9999999%の耐久性を達成するようにデザインされており、実質的に、コンピュータやハードドライブにどんな危害や不運が降りかかっても、データが失われることはないということになります。Amazon のファイルストレージは、今日の市場で最大、最速、最も信頼性が高く、アクセス可能なファイルストレージサービスであると考えられているので、これは、Amazon.com が EC ネットワークの運営に使用しているのと同じストレージインフラなのです。
ストレージといえば、SFTP To Go がストレージを提供するのに対し、Files.com はストレージを使うか、BYOD(Bring Your Own Device:自分のデバイスを持ち込む)かのどちらかだと主張していますが、Files.com で BYOD ができるのは、アップロード/ダウンロードサービスに加え、年間5,600ドルからのミドル料金プランに加入している場合のみであることに注意しましょう。
誰か警備を呼んで!
SFTP To GoとFiles.comは、データの安全な保存や共有の面では信頼できます。
SFTP To GoやFiles.comのどちらも、データは常に暗号化されています。暗号化は、転送中のみならず静止中にも行われていることであり、明示的な許可なしでは誰もデータにアクセスすることはできません。
SFTP To GoとFiles.comはどちらもSFTPプロトコルを利用しています。SFTPプロトコルは、暗号化だけでなく認証処理もSSHに依存しております。この追加されたセキュリティ層が、古いユーザー名とパスワードに加えて秘密鍵や公開鍵認証のオプションを提供します。
SFTP To Goは強力なパスワードポリシーとパスワードローテーションを採用しており、パスワードの寿命を制限によってパスワードベース攻撃のリスクを軽減することができます。また、他の人と共有したいファイルへの期限付きのHTTPSリンクを生成することができるので、セキュリティが強化されます。ちなみに、Files.com にもこの機能があります。
SFTP To Goでは、受信ネットワークルールを利用した、サーバーへの受信トラフィックの制御も可能です。ユーザーが接続できるIPアドレスの範囲や、使用できるプロトコルの指定ができます。
SFTP To Goで利用できる安全なプロトコルは、SFTP、FTPS、S3です。FTPアクセスは、単に安全なオプションではないことから許可されていません。Files.com では、SFTPとFTPS のアクセスのみを許可していますが、脆弱なFTPアクセスも許可しています。
開発者はいますか?
では、開発者向けの話をしましょう。
Files.comがビジネスユーザーを対象にしているのに対し、SFTP To Goはソフトウェア開発者向けです。
Files.comはUI(ユーザーインターフェース)中心で、ビジネスユーザーが舞台裏の複雑な作業に対処することなく、簡単にデータを保存・共有できるようにしますが、その安全なプロトコルは、それに次ぐものでしかありません。また、Files.comは、モバイル用のウェブアプリ、画像やビデオのプレビューが可能なデスクトップアプリ、そしてファイルブラウザやユーザーからのファイル要求オプションなど、SFTP To Goにはない多くの機能を提供しています。
もしそれが要らない気がするのであれば、SFTP To Goをお勧めします。当サービスは、よりスリムで無駄なく、そして開発者を最も考えて作られています(さらに費用対効果も高いのですが、それについては後ほどお話します)。
選ばれるオートメーション(自動化機能)
もし、業務でAPIやWebフック通知の利用による他のアプリケーションとの統合や自動化が必要だったら、Files.com は間違いなくそのような機能を提供するしてくれるでしょう。ただ唯一、そのビジネスとユーザー中心のアジェンダが、より高価なプランのユーザーのみアクセス可能であるという問題があります。一方、SFTP To Goは、全プランで上記のすべての機能にアクセス可能です。
SFTP To Goでは、アプリを安全なクラウドストレージソリューションと統合するのに必要なものをすべて提供できるように、どのプランでも管理 API と Webフック通知が備わってます。
SFTP To Goでは、認証情報、Webフック、受信ネットワークルール、その他のオブジェクトと言った組織のストレージサービスの管理、制御、変更に必要な機能をREST APIとして提供し、独自のカスタム統合を構築することができます。
また、ストレージ内のファイルがアップロード、作成、削除されたときにアプリに通知するWebフックを駆使したファイル処理の自動化も可能です。ファイルシステムに変更が加えられるとプロセスが起動し、カスタマイズされた複雑なリアルタイムプロセスを可能な限りスムーズに実行できるようになります。
同じことが、ブランディングやカスタマイズの懸念とも言えます。例えば、どうしても固定 IPアドレスの使用が必要だとします。Files.comでも、カスタムドメインの使用(専用 IPアドレスのペアを提供)と、ドメイン用のカスタム SSL証明書の登録(無料)が提供されていますが、そのような機能を利用できるのは中間の有料プランのみです。より低費用のオプションでなければSFTP To Goです。
一方、SFTP To Goを使えば、ストレージを簡単に個別化し、独自のドメインを使って、どのサブスクリプション内でもサーバーのエンドポイントにアクセスすることができます。これを行うには、ダッシュボードからアドオンホスト名をコピーし、ホスト名を指すように CNAME(正規名) レコードを追加するだけです。カスタムドメインで動作する証明書の生成に関しては、この機能はプロフェッショナル以上のプランで利用可能ですが、SFTPの代わりにFTPSを使用している場合のみ必要ですので、必要な場合はご連絡ください。喜んでお手伝いいたします。
通したらダメ!
パーミッションに関しては、SFTP To Goは Files.comよりもずっとシンプルです。Files.comでは、【ユーザー】、【グループ】、【フォルダ】のパーミッションとさらにフォルダごとのパーミッションの取得も必要です。これは時間がかかります!一方、SFTP To Goは各ユーザーに大元のディレクトリを割り当てるだけで、CH root(ルートディレクトリの変更)化され、このディレクトリがユーザーにとって隔離されたストレージとして機能することになります。つまり、このディレクトリはユーザーにとって隔離されたストレージとして機能するということです。親ディレクトリまたは兄弟ディレクトリへのアクセス権はありません。 そしたら、フルアクセスか読み取り/書き込み専用のアクセスか、ユーザーがアクセスできるアクセス許可のレベルを選択するだけです。 簡単ですね。
金は天下の回り物
安全なストレージと共有ソリューションの選択に関するもう一つの重要な要素は、もちろん『価格』です。SFTP To Goはシンプルさと自動化に重点を置くことで、Files.comと比べて、より費用対効果の高い製品であることをお伝えしておきます。Files.comの価格が【月額250ドル(年間プラン)】であるのに対し、こちらは【月額25ドル】からです。打ち間違いじゃありませんよ!
私たちがサポートします。
サポートに関しては、いつでもおまかせください。SFTP To Goでは、アプリ内チャットとプレミアムサポートをご利用いただけます(レビューをご覧ください)。
ご参考までに、SFTP To GoとFiles.comの決定的な比較結果を以下にまとめてみました:
SFTP To Go | Files.com | |
---|---|---|
設定 | 1クリック設定 | 1クリック設定 |
複数のユーザーアカウント | プランによる | 価格はユーザー数(最小値)による |
アクティビティログ & 通知 & API | アクティビティログ Webフック通知 |
アクティビティログ Webフック メール通知 |
オートメーション | REST API Webフック |
REST API Webフック |
対応プロトコル | SFTP/FTPS/S3/HTTPS | HTTPS/FTP/SFTP, および WebDAV |
ファイルサイズ制限 | 無 | 無 |
バンド幅 | プランごとにソフトリミット | 1日のAPI コール数および月間使用量のソフトリミット(バンド幅+ストレージを含む) |
セキュリティ - 輸送中の暗号化 | ✅ | プロトコルによる |
セキュリティ - 静止時の暗号化 | ✅ | ✅ |
セキュリティ - インバウンドネットワークルール | ✅ | ✅ |
セキュリティ − パスワード | 複雑なパスワードの自動生成+ローテーション | ユーザーによる設定 |
セキュリティ - ユーザーレベルの権限 | ✅ | ✅ |
セキュリティ - 固定IP | ✅ | 特定のプランには有り |
サポート | アプリ内チャット&プレミアムサポート | メール、チャット、電話 |
アクセシビリティ | SFTP/FTPS/S3 GUI、CLIまたは選択したプログラミングライブラリ + 管理インターフェースへのウェブアクセス | ウェブクライアント、デスクトップクライアント、S/FTPクライアント |
保存性 | イレブンナイン 任意のファイルバージョニングと地域間のレプリケーション |
イレブンナイン |
ストレージの可用性 | SLA(サービス品質保証): 99.9% インシデントを透明かつ明確に通知するステータスページ |
SLA(サービス品質保証): 99.9% |
価格 | 月額25ドルから | 月額250ドルから(年間契約における一月あたりの額) |