「Amazon S3」か「SFTP」のどちらを使うか迷っている方もいるのではないでしょうか。

​​例えば、生活に身近なもので「料理」に例えてみます。

サンドイッチを作る場合、簡単に作れて、お手頃価格で、栄養満点で、美味しいサンドイッチを作りたいとします。

ただ、候補はあっても選択肢が多いと優柔不断になってしまいますね。

SFTPか、Amazon S3を使うべきか、ファイルストレージのソリューションを検討中の方も、サンドイッチを作る時と同じで優柔不断になってしまっているかもしれません。

今回は、SFTPとAmazon S3の比較表を用いて、それぞれの観点から簡潔に2つの違いをみていきましょう。

Are you more of a peanut butter kind of person? Or is jelly your thing?
サンドイッチを作る際、ピーナッツバターを使いますか?それともジャムにしますか?写真: Unsplashより Micheile HendersonCorleto Peanut butter

事業継続性

大災害が発生してもビジネスを継続できるようにするには、事前の計画が必要になりますね。高可用性とデータ耐久性のあるアーキテクチャに加え、適切なディザスタリカバリプランがあれば、苦難の時代にもビジネス活動を維持することができます。

Amazon S3は、ディザスタリカバリ(DR)を考慮して設計されており、データの耐久性やバックアップ需要に対応する数々の機能を備え、高耐久性のストレージ基盤を提供します。また、バージョニング機能を利用するオプションも提供しており、バケット内に各オブジェクトの複数のバージョンを保持することで、アプリケーションの障害やユーザーの偶発的な誤操作から簡単に回復することができます。さらに、バージョン管理はバケットに保存されたオブジェクトの各バージョンを保存、取得、回復するなどの様々なアクションに対応しています。

Amazon S3は、1年間で99.9999999%の耐久性(毎年1000億分の1のファイルが消失する可能性がある)を誇り、複数のデータセンターやアベイラビリティゾーン(AZ)にファイルを保存し、発生しうる問題を速やかに検出・修正することで機器の同時故障に対応しています。
一方、SFTPは、それ自体ではディザスタリカバリや高可用性対策はできません。

スケーラビリティ(拡張性)

Amazon S3は、需要に応じたスケーリングが可能です。非常に柔軟なレベルのスケーラビリティを提供するように設計されており、プロジェクトや組織が必要とする成長の様々な段階に適応することができます。また、S3では、バケットに事実上無制限にファイルを保存することができ、ディスク容量が足りなくなることはありませんし、支払うのは使用した分のみです。

一方、SFTPは単独で拡張できるわけではなく、サーバー上の所定のOSによって利用可能なディスクスペースを利用することになります。

セキュリティ

Amazon S3は、次のようなプライバシーやセキュリティに関する法律や規制を遵守しています:

PCI-DSS(クレジットカード業界のセキュリティ基準)、HIPAA(医療保険の携行性や責任に関する法律)/HITEC(経済的および臨床的健全性のための医療情報技術に関する法律)、FedRAMP(米国政府のクラウド調達のセキュリティ基準)、EU Data Protection Directive(EUデータ保護指令)、FISMA (連邦情報セキュリティマネジメント法)

これらのプライバシーとセキュリティに関する法律や規制を遵守しています。また、顧客データを潜在的な被害から保護する目的で、暗号化機能やアクセス管理機能も利用できます。

その定義から、SFTP安全なファイル転送プロトコルです。これは、UNIX/LINUXサーバーに安全に接続するための標準システムであるSSH(Secure Shell)をベースにしており、それによってクライアントとサーバー間のデータおよび通信がすべてワイヤ上で確実に暗号化されます。さらに、OSのユーザー管理とファイルシステムの権限に依存し、各ファイルへのアクセスを個別に許可することができます。

歴史

SFTP は90年代から存在し、安全なファイル転送のデファクトスタンダードとして、世界中の組織から信頼と人気を得ています。


また SFTPは、その評判の高さに加え、すでに使用経験のある IT業界関係者やデベロッパーにとって、非常に親しみやすい存在です。そのため、SFTP の使用は一貫しており、安全なファイル共有を促進し自動化するための新しいシステムやAPIを学ぶために貴重な時間を費やす必要がありません。

自動化とWebhook

Amazon S3は、APIとコマンドラインクライアントツール(または CLI)を提供しており、それによってコーディングなしでファイル転送を自動化できます。また、Webフックを使うと、ファイルがアップロードまたは削除されたときにプログラムによる通知の送信ができます。

対する SFTPは、一般的なプログラミング言語で使える CLIやライブラリと相性がいいですが、ファイルの変更に関する通知は利用できません。

どこでもインストール

SFTPは、いつでもどこでもインストールできます。

一方、Amazon S3はAWSの独自仕様であるため、AWSで、クラウド上にしか設定できません。


両方の良さを楽しめる場合、どちらか1つを選びますか?

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上記のメリットと、使いやすいSFTPのインターフェースと組み合わせてみましょう!

Some things just work best when put together.
一緒にすることでうまくいくものがある。画像:Arne Homme - Pixabay